ドローンで撮った約300枚の写真からクラウドによるフォトグラメトリーで3Dモデルが生成できます。精度をコントロールすることでトラクターの轍まで再現できちゃいます。
これでできた3D地形データをもとに重機やトラクターが無人で動く日も近い⁉
A社:具体的ゴールを定めないまま壮大な計画を作り、手あたり次第にソフトウェア購入を繰り返すも成果なし
B社:推進チームが概念的な検討ばかりに終始していてソフトウェアを触らない
C社:3D設計を実現する前からシステムを作り込みすぎて、未熟なワークフローに縛られる
D社:CADオタク1人にすべてを任せてしまい、周りがついていけない
E社:教育が不足していて圧倒的に設計者の3Dスキルが足りない
F社:ワークフローを作らないままある日から2D-CAD使用禁止令
G社:長年3D運用ができていないのをCADの機能不足のせいにして、すぐCADを変えようとする
H社:ライセンス費用を惜しんで必要なライセンス数を確保しない、または保守更新をすぐに止めてしまう
I社:3Dに限らず全般的にモチベーションが低い
J社:推進メンバーがIT出身者のみで設計出身者がいない
K社:3Dスキルの高い若手メンバーと設計スキルの高いベテランメンバーがお互いを理解できずに深い溝がある
いかがでしょうか。みなさんの会社でも当てはまるものがひとつふたつありますか?
ひとつでもヤバいので、二つ以上当てはまる方はすぐに対策を!
と、言ってもすぐになんとかなるわけではないものばかりなのですが。。。
2017/12/12
「うちは3D-CADも『導入』しているし、最先端の設備をそろえている」
と自慢げに言う経営者の方がいます。
もしくは、企業のPR動画に3D設計している風、シミュレーションしている風のカットが入っている例がよくあります。
でも、よくよく話を聞いてみると、3D-CADは持ってはいるが、使えていないということがなんと多いことか。
撮影の時だけ適当なデータをなんとか開いて、若くてさわやかな社員を連れてきてイメージの良い映像を撮ってたりします。
わたしもこれに何度もだまされてきました・・・。
ただコレ、すべてのケースで悪気があるわけではありません。
実は、人事部門や広報部門、社長などは本気で自社は3D設計していると勘違いしていることがあります。
なんせ数年前に多額の費用をかけて3D-CADを購入していますし、毎年保守費も払っているわけですから。
でも実際設計部門に聞くと、だれも使ってない(使えていない)。
とても残念な話ですが、このケースが割とあります。
私はこの構図の原因のひとつに「導入」という言葉のマジックがあると思っています。
「○○を導入した」と聞くと、私たちはあたかもすごいシステムを「①購入」して「②運用」している進んだ企業だと思い込んでしまいます。
しかし、厳密には「導入」という言葉が示しているのは「①購入」の部分だけなんですよね。
前述の経営者の方が自身で確認できているのも「購入」の事実までで、運用できているかやそれが効率化につながったかはわからないんですよね。
だからいっそこういう場合は「3D-CADを『購入』した」と言っていただきたいものです。
そうすれば、みんなが「購入したあと運用はうまくいっていますか?」と聞きたくなって、
「運用はいま頑張っているところです。」という具合に現状を正しく表現できるわけです。
とはいえ、少なくとも「購入」まではいっているわけで、先進的な感覚は持っている企業のはずです。
どうせならもう少しだけがんばって「運用」までして、本当の先進企業になってほしいですね。
みなさんはツールを買っただけで満足していませんか?
それを「導入」という言葉でごまかしていませんか?運用できていないことを見て見ぬふりをしていませんか?
すこしでも引っかかる部分があれば、ぜひ一歩踏み出してみてはいかがでしょうか。
2017/09/12 O
現在、新潟の某装置メーカーA社の3D導入をお手伝いしています。
設計メンバー8人のA社では、数年前に購入したIRONCADで一度3D設計を試みています。
トレーニングなどは受けず、Web動画などを頼りに一部のユニットを3Dでモデリングするまではいきましたが、
運用まで持っていけず、サポートが切れた状態で1年ほどホコリをかぶっていました。
今回はまず1週間ほどかけてIRONCADの操作性と特徴を見極める作業をし、A社の業務スタイルや強み、顧客や協力会社や業界事情などの外部環境についても十分ヒアリングし、CADの選定から改めて行うことにしました。
A社の役員の方々には、まず現状を理解してもらうために、3D導入における鉄則または前提となる考え方・認識を共有してもらうことにしました。
その打合せの中で伝えたのは以下の内容です。
① 動く3D-CADが数本あっても、
「だれも3D設計していない」「サポート契約が切れている」という現状は典型的な導入失敗例。
「バツ1」状態です。まずはこれを過去の失敗事例として受け入れましょう。
② 3D導入は必ず1度は失敗するもので、日本のほとんどの企業が今も3D導入を成功させていない。御社の失敗は悲観する必要はない。
③ 3D-CADは思っている以上に難しい。2Dと同じ感覚で挑んではダメ。サポート無しなどもってのほかである。
④ 完璧なCADは存在しない。
⑤ 3D-CADはどれを選んだとしても運用次第。ワークフローをちゃんと作れば必ず効率化は成功するし、そうでなければ必ず失敗する。
これを読んでいるひとの中には、これらの内容が自分の会社にも当てはまる方や、
これで救われる(失敗経験のある)導入担当者もいるのではないでしょうか。
一方で、最低限これらの感覚・認識を関係者間で共有できていないと、取り組みの姿勢に食い違いがでてきてしまいます。
よくあるのが、設計者と管理職と役員の間でこの認識が共有できていないケースです。
社長だけがやる気なのに設計部門はシラケているとか、設計者は難しさがわかっているのに管理職に伝わらないとかはよく聞く話です。
・・・と、いうわけで、このコラムではこんなかたちで3D立ち上げのコツや事例を紹介していきたいと思います。
つづきはまた後日。
2017/09/11 O
みなさんのまわりでは3D設計はどのくらい浸透していますか?
自分の会社は完全に3D-CADを使いこなして、3D設計をあたりまえにやっていると自信を持って言える方はどれくらいいるでしょうか。
※もしいらしたら大変興味深いです。是非ご連絡ください。
私のまわりでこれを自信を持って言っていいと思える会社はほんの片手で数えるほどです。
その方々でも「まだまだあれもやりたい。これもやりたい。課題だらけだ。」と言っていますから、逆にすぐに満足してしまうような人は3Dどころか2Dで満足しちゃっているのかもしれません。
でも「うちは3D設計なんてとてもできていないなぁ」という方、安心してください!
ほとんどの会社でうまくいっていませんから!
日本の製造業で言えば90%以上は3D化できていません。
さらに装置メーカーで言えば最低でも95%は3D化できていません。
日本、これでいいのか!?と言いたくなってしまいます。
というのも、海外のお客様や協力会社からは、明らかに3Dで描いたであろう図面や3Dのスクリーンショット、3DPDFなどがポンと送られてきた経験がある方も多いと思います。
やはり海外は明らかに日本よりも3D化は進んでいます。
理由はいろいろあると思いますし、飲み会でもよく話題にあがる内容なので、
この議論はまた別の機会にでも。
2017/08/29 K